小規模企業共済に開業3年目でようやく加入しました。掛金は月3万円(年間36万円)、全額が所得控除になります。
TikTokの節税動画で何度も目にしながら、3年間踏み切れませんでした。この記事では、なぜ入れなかったのか・何が決め手になったのか・まだ数か月で実感がない正直な現在地を書きます。
前提:開業3年目の個人事業主
私は人口5万人未満の地方都市で弁当・惣菜店を営んでいます(詳しくはこの人について)。確定申告は自分でやっており、税金まわりについては開業1年目の税金の話や税理士なしで青色申告を2年やりきった話に書いてあります。
小規模企業共済の存在は、開業前から知っていました。それでも加入したのは開業3年目に入ってからです。
3年入らなかった理由
正直に書くと、理由は2つです。
ひとつは「いつでも入れる」という感覚で後回しにしていたことです。節税の手段として有効なのは理解していましたが、「急がなくてもいい」と思っていました。開業直後は仕入れ・仕込み・接客・経理とやることが多く、毎月の固定支出を新たに増やすことへの抵抗もありました。
もうひとつは「途中でやめたら損をするのでは」という漠然とした不安です。TikTokの節税動画では「掛金が全額控除になります」という部分が繰り返し流れてきましたが、解約リスクの説明は短くまとめられていることが多く、「よく分からないうちに入るのは怖い」という状態が続いていました。
3年目の確定申告前に踏み切った理由
きっかけは確定申告の準備期間中に経費化できる項目を改めて洗い出したことです。「まだ使えていない節税の手段はないか」と調べなおしたとき、小規模企業共済が候補の筆頭に出てきました。
そのとき改めて制度の説明を読んで、解約リスクへの理解が変わりました。任意解約(自分の意志でやめる場合)は加入から20年未満だと元本割れの可能性があります。ただ、廃業・死亡・一定年齢到達といった「共済事由」で受け取る場合は、掛金合計以上が返ってきます。
「仕事をやめない限り掛け捨てにはならない」——この理解が固まったことが、踏み切った最大の理由です。店を続ける意志がある以上、任意解約する理由もない。そう考えると、リスクの実態は思っていたより小さかったのです。
なぜ月3万円にしたか
掛金は月1,000円から70,000円の範囲で設定できます。上限の7万円にすれば節税効果は最大になりますが、月7万円の固定支出を事業のキャッシュフローに組み込むのは現状では重いと判断しました。
逆に、最低の1,000円では「始めた実感」が薄い。月3万円(年間36万円)は、無理なく続けられる金額として、現状の店の資金回りと照らして決めた数字です。
掛金は加入後も書類を出せば変更できます。まず続けることを優先して、余裕が出たら増やすという方針にしました。
正直な現在地:まだ実感はない
加入してまだ数か月です。節税の恩恵を実感するのは次の確定申告を終えてからになります。
「小規模企業共済に入って良かった」と言える段階には、まだ来ていません。ただ、毎月の掛金が引き落とされているのを見て「積み立てが進んでいる」という事実は確認できています。
加入して分かったことがひとつあります。それは、制度そのものは難しくないということです。窓口での手続きは30分もかかりませんでした。「よく分からない」という状態が入らない最大の障壁でしたが、実際に調べて手続きをしてみると、想像より単純な仕組みでした。
次の確定申告で所得控除の効果が数字に出たら、この記事を更新するつもりです。
まとめ:知っていたなら早く入ればよかった
小規模企業共済は、個人事業主が使える所得控除の手段として実効性があります。掛金の全額が控除になるため、課税所得を確実に下げられます。
私が3年間入らなかった理由は、「いつでも入れる」という後回しと「途中でやめたら損するのでは」という根拠の薄い不安でした。どちらも、制度を調べれば解消できる話でした。
TikTokで何度も見かけて「良さそう」と思っているなら、早めに調べて加入することをすすめます。私のように3年待つ必要はありませんでした。
よくある質問FAQ
小規模企業共済とはどんな制度ですか?
個人事業主や小規模企業の経営者が加入できる、国(中小企業基盤整備機構)が運営する積立式の退職金制度です。毎月の掛金が全額所得控除になるため、課税所得を下げる節税効果があります。廃業や一定年齢到達などのタイミングで積立額を受け取ることができます。
小規模企業共済の掛金は月いくらから設定できますか?
月額1,000円から70,000円の範囲で、500円単位で設定できます。私は月3万円(年間36万円)で加入しました。加入後も書類提出で金額の変更は可能です。
小規模企業共済を途中でやめると損をしますか?
任意解約の場合、加入から20年未満は受け取り額が掛金合計より少なくなります(元本割れの可能性があります)。一方、廃業・死亡・一定年齢到達といった共済事由での受け取りは、掛金合計以上になります。私が「仕事をやめない限り掛け捨てにならない」と考えているのはこの理由です。
小規模企業共済はどこで加入できますか?
中小企業基盤整備機構(中小機構)が運営しており、金融機関(銀行・信用金庫等)の窓口か、商工会議所・商工会を通じて加入できます。私は取引先の金融機関窓口で手続きをしました。